文献詳細
画像診断
維持透析患者に発生した腎細胞癌の2例
著者: 黒川泰史1 大田和道1 小島圭二1 中村章一郎1 米沢正隆2
所属機関: 1高知赤十字病院泌尿器科 2中村市民病院泌尿器科
ページ範囲:P.885 - P.888
文献概要
患者 64歳,女性.
原疾患 慢性糸球体腎炎.
透析歴 1974年,血液透析に導入.
主訴 右側腹部痛.
現病歴 1991年1月下旬から右側腹部痛,肉眼的血尿が生じたため精査加療目的にて当科紹介入院となった.
入院時現症 右側腹部に鈍痛,および軽度の圧痛を認める.
検査所見 維持透析患者の成績としては,血尿を認める以外異常所見なし.
【症例2】
患者 63歳,女性.
原疾患 慢性糸球体腎炎.
透析歴 1980年,血液透析に導入.
主訴 左腎腫瘍.
現病歴 1991年4月定期血液検査にて肝機能障害がみられ,腹部精査のためCTを施行したところ,左腎に腫瘍がみつかり,精査加療のため当科紹介入院となった.
入院時現症 左側腹部に直径約10cmの可動性のある腫瘤を触知,同部に圧痛はみられなかった.
検査所見 軽度の肝機能障害,血膿尿を認める以外維持透析患者の成績として異常なし.
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