文献詳細
画像診断
原発性膀胱腺癌と鑑別困難であった浸潤性結腸癌
著者: 勝岡洋治1 星野英章1 林俊之2
所属機関: 1東海大学医学部泌尿器科学教室 2相武台病院外科
ページ範囲:P.889 - P.892
文献概要
主訴 排尿痛.
家族歴 父は胃癌で死亡.姉は子宮癌で死亡.
既往歴 以前より慢性便秘にて緩下剤を常用している.
現病歴 1990年8月頃より排尿痛,頻尿,下腹部痛を自覚し,時折肉眼的血尿を認めていた.近医にて精査を勧められるも拒否し,抗菌剤と止血剤の投与を受けていた.症状次第に悪化のため,1991年3月相武台病院泌尿器科を受診した.超音波検査にて膀胱内に腫瘤性病変を認めた.IVP, CTでも同様の所見で膀胱腫瘍が疑われた.疼痛に対する恐怖心を理由に外来での内視鏡検査を希望しなかったので,全麻下に内視鏡検査とTUR生検を合わせて行う目的で4月入院となった.
現症 体格中等度栄養不良.下腹部に圧痛軽度認めるも腫瘤は触知されなかった.外性器には異常はないが,花弁状に発赤腫脹した脱肛がみられた.
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