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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科46巻13号

1992年12月発行

文献概要

特集 前立腺癌の新しい治療法

再燃前立腺癌に対する新しい治療法

著者: 荒井陽一1 吉田修1

所属機関: 1京都大学医学部泌尿器科学教室

ページ範囲:P.999 - P.1003

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 進行期前立腺癌に対してはまず内分泌療法が行われるのが一般的である.しかし内分泌療法は根治的ではなくあくまでも姑息的治療法の域を出ない.いったん,内分泌療法抵抗性となった再燃前立腺癌に対してはこれまで種々の治療法が試みられているが,いまだ確立された治療法がないのが現状である.
 図1は京都大学泌尿器科で1967年から1990年までの23年間に,初期治療として内分泌療法の行われた273例の治療成績を示している.1979年までの症例と1980年以降の症例に分けて比較した場合,残念ながらまったく成績が向上していないことが明らかである.この事実は内分泌療法の限界を示すとともに,再燃癌に対して我々が今なおほとんど無力であることを間接的に示している.さらに見方を変えれば,内分泌療法を施した前立腺癌の自然史をみてきたともとらえることができよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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