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交見室
インディアナ パウチをめぐって,他
著者: 岡田謙一郎1
所属機関: 1福井医科大学
ページ範囲:P.1072 - P.1073
文献購入ページに移動私どもがコック パウチ12例経験の後,本術式に移行したのは,かつて先生もそうであったように,コックにおける術式の煩雑さ(time consumingであるという意味で)と,異物結石の形成などの晩期合併症のためである.しかし,初期の4例は術後ことごとく創は感染・哆開し,うち2例は膿培養でE.faecalisが検出された.これは回腸のみを対象としたコック パウチではなかった経験であり,大腸内菌叢による汚染とみられた.そこで,術時の大腸内菌叢の培養とともに術野周囲への汚染に十分に留意するよう徹底するとともに,術前の腸管プレパレーションの方法を従来のそれと大幅に変更した.
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