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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

講座 泌尿器手術に必要な局所解剖・33

睾丸の被膜と陰嚢

著者: 佐藤達夫1

所属機関: 1東京医科歯科大学解剖学第2講座

ページ範囲:P.115 - P.122

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 睾丸(精巣)は,陰嚢という皮膚の膨出部に収まり,腹壁筋の外方に位置を占める.しかし,睾丸がはじめに形成されたところは腹膜のすぐ外方(図1),言いかえれば,腹壁筋の内方であるから,腹壁筋にトンネルが掘られていなければならない,それが鼠径管である.ただ,トンネルという形容は適切とは言い難い.下降途中の睾丸は進路に立ちはだかる腹壁筋と筋膜を突き破らずに,それらを押し出しながら前進を続ける.結果として,睾丸と精索は腹壁筋・筋膜の諸構成成分で包まれることになる.睾丸と精索の被膜(被鞘)は,腹壁の層構成と対比させて考えなければならない道理である.
 腹部の壁構成成分を,体表から1層ずっ剥ぐように解剖すれば,次の7層が識別できる(図2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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