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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科46巻2号

1992年02月発行

文献概要

交見室

尿路ウイルス感染と拒絶反応を合併した骨移植症例を読んで,他

著者: 遠藤忠雄1

所属機関: 1北里大学

ページ範囲:P.170 - P.172

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 本誌45巻9号に掲載された林雅道先生の標記の論文を拝見致しました.林先生は「死体腎移植後に見られたサイトメガロウイルス性食道炎の1例」(移植25:307-311,1990)という移植後のウイルス性感染症の論文も書かれておられます.
 さて私が,腎移植に携わるようになったのは1970年からですが,その乏しい経験からみても移植後の感染症には変遷があります.これは免疫抑制剤の変遷,すなわちazathioprine(Az)からcyclosporin(CyA)へと変わったことにも大いに関係があるように思います.Azの時代の感染症は細菌感染,真菌感染,あるいはpneumocystis cariniiによる感染が主流でしたが,CyAの時代になってウイルス感染が非常にクローズアップされたように思います.これは移植後の術後管理や免疫抑制剤の使い方が上手になったということもありますが,CyAの時代になり,ステロイドの減量,Azに多い骨髄機能低下が少なくなったことも関連していると思えます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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