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原著
文献概要
尿失禁を伴わない膀胱瘤症例8例に対して,我々は腟前壁縫合術のみを施行した.対象の年齢は60歳から81歳(平均73.3歳)で,主訴は全例に瘤脱出があり,その他に頻尿や排尿困難であった.全例に腟前壁縫合術(Kelly法)を施行した.術後の結果は,8症例ともに瘤の再発はなく,尿路感染症の消失および残尿の著明な減少(術前70〜300ml,術後0〜100ml)など良好な結果を得た.今回の経験より,尿失禁を伴わない膀胱瘤に対しては腟前壁縫合術のみで充分であると思われた.
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