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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科46巻5号

1992年05月発行

文献概要

原著

病期A前立腺癌にみられるクリスタロイドの臨床的意義

著者: 和田鉄郎1 川島禎男1 浅野晃司1 大石幸彦1 町田豊平1 古里征国2 加藤弘之2 藍沢茂雄

所属機関: 1東京慈恵会医科大学泌尿器科学教室 2東京慈恵会医科大学病理学教室

ページ範囲:P.395 - P.398

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 前立腺癌腺管腔内に発見されるクリスタロイドがどのような臨床的意義を持つかを,経尿道的切除で発見されたstage A癌28例を対象に生存率と再燃率について検討した.腺管腔内クリスタロイドを持つ症例はすべて高分化型腺癌でstage A癌28例中10例(36%)に認められ,高分化型の約半数に認められた.同一の内分泌療法によるstage A癌の転帰調査の結果,クリスタロイドを持つ症例は再燃率が有意に低かったが,生存率には有意差をみとめなかった.前立腺癌管腔中に発見されるクリスタロイドは,stage A癌の予後や初期治療を決める際のひとつの組織学的指標となると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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