文献詳細
綜説
文献概要
腎は体内に投与された薬物が体外に排出される際の主要な経路に位置するが故に,薬物の障害を受けやすい.免疫抑制薬,抗腫瘍薬,抗生物質,麻酔薬,解熱鎮痛ならびに抗炎症薬など,多種類の腎障害性薬物作用を概説する.その作用機序は十分に解明されていないとは言え,近年多方面からの研究が進展している.P−450や各種飽合反応による代謝活性化,細胞内遊離カルシウムやATPの変動,フリーラジカル産生,リソゾーム機能および細胞内情報伝達等を介した腎障害機序の解明へのアプローチを紹介する.
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