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非機能性副腎皮質癌の1例
著者: 長野正史1 山口孝則1 西昇平1 北田真一郎1 長田幸夫1
所属機関: 1宮崎医科大学泌尿器科学教室
ページ範囲:P.617 - P.620
文献購入ページに移動主訴 全身倦怠感.
既往歴 5年前前立腺肥大症にてTUR-P.
家族歴 特記すべきことなし.
現病歴 1991年3月頃より,全身倦怠感,発熱が出現し,近医にて肺炎を疑われ入院.超音波検査にて偶然に左上腹部に径9cm大の腫瘤を認め,精査目的にて当科入院した.
入院時所見 肥満,高血圧は認めず,理学的所見に異常なし.内分泌学的には甲状腺,副腎皮質系ホルモンに異常なく,ACTH,コルチゾールの日内変動は正常で,尿中17KS,170HCSも正常.さらにデキサメサゾン1g抑制試験にて反応を示した.末梢レベルでのカテコラミンも正常であったが,静脈サンプリングでは左腎静脈にてカテコラミン,コルチゾール,アルドステロンの異常高値を示した.
以上の諸検査にて,左副腎腫瘍と診断し,経腰的左副腎摘出術を施行した.
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