臨床泌尿器科46巻8号

1992年08月発行

症例

腎細胞癌右房内腫瘍血栓に対する内視鏡的観察後の摘除の1例

著者： 池田稔¹ 中島雄一¹ 北城守文¹ 有吉朝美¹ 木村道生²

所属機関： ¹福岡大学医学部泌尿器科学教室 ²福岡大学医学部心臓血管外科学教室

ページ範囲：P.681 - P.684

　72歳，男性．右房内腫瘍血栓を伴う右腎細胞癌に対し，手術時，内視鏡による右房内腫瘍血栓の観察を試みた．われわれの方法による心臓内視鏡検査は，心拍動下に血流を障害することなく腫瘍血栓を観察することができ，その形態によって，人工心肺使用の有無の最終的選択に有効な手段であると考えられた．