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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻1号

1993年01月発行

文献概要

原著

経尿道的前立腺切除術後のDダイマー測定の意義

著者: 吉井慎一1 藤井徳照1 石田規雄1 細井康男1 田原達雄1

所属機関: 1明理会大和病院泌尿器科

ページ範囲:P.31 - P.34

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 経尿道的前立腺切除術による二次線溶の変動を調べるため,前立腺肥大症15例において術前術後に血清のDダイマーを測定した。術後1日目の血清Dダイマーは,術前に比べ統計学的に有意に上昇していた。術後書1間目では,Dダイマーは2例を除いて減少傾向にあった。他の凝固系検査では,消費性の凝固障害を示す所見は認められず,血小板の急激な低下も認められなかった。以前より前立腺の手術により線溶系が亢進すると考えられていたが,今回の結果は前立腺肥大症に対する経尿道的切除術により,凝固系の活性に引き続いて起こる線溶系の活性(二次線溶)が生じていることを示していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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