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文献概要
日本泌尿器科臨床史・22
産婦人科的泌尿器科学の系譜
著者: 友吉唯夫1
所属機関: 1滋賀医科大学
ページ範囲:P.82 - P.83
文献購入ページに移動この本の存在は,日本の産婦人科医に,膀胱鏡検査は自分でやるものだという考えを植えつけてしまうのに影響力があったと思われる。現在では泌尿器科への対診依頼が常識的となっているが,私が医師になった1950年代後半の頃は,子宮頸癌患者の膀胱鏡検査は婦人科病棟でルーチンにおこなわれていたのである。膀胱腟瘻や尿管腟瘻といった境界領域の問題を,泌尿器科側に大きく引き寄せる契機となったのが,1958年3月に熊本市で開催された日本泌尿器科学会総会におけるパネルディスカッション「婦人科的泌尿器科学」(司会:原田彰教授)であった。
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