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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻10号

1993年09月発行

原著

経直腸的前立腺針生検の診断精度について

著者: 前澤浩明1 小松秀樹1 多胡紀一郎1 上野精1

所属機関: 1山梨医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.743 - P.746

文献概要

 1983年10月から1990年5月までの6年8か月間に当科を受診した患者のうち,前立腺触診所見あるいは前立腺性酸性ポスファターゼ値の上昇から前立腺癌を疑った205例に対して,14GTru-cut®針を用いた経直腸的な前立腺針生検を施行した。205例中99例が前立腺癌であったが,うち82例(82.8%)は1回の生検で診断できた。25例に再生検を施行し,IO例の癌を診断できた。3回目の生検で癌の診断を得た症例も1例あった。6例は手術標本から癌と診断された。合併症としては軽度の血尿と軽度の発熱が最も多かった。比較的重篶なものも1.3%に見られたが,死亡例はなかった。触診所見から前立腺癌を疑った場合には積極的な再生検が必要と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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