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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻13号

1993年12月発行

綜説

有機物質(マトリックス)からみた尿路結石形成機序の新しい展開

著者: 郡健二郎1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.993 - P.1000

文献概要

 尿路結石の晶質(無機物質)については成分や性状などよく知られている。一方マトリックス(有機物質)は微量しか含まれないことや,抽出や精製の困難さから,研究が遅れていた。本拙論でマトリックス成分にはオステオポンチン,カルプロテクチン,アルブミンといった物質が存在し,腎尿細管細胞およびその間隙で,蓚酸やカルシウムと結合し結石の核が形成されること,またその形成過程ではマクロファージが関与している可能牲を述べた。オステオポエチンは体内の臓器の石灰化において重要であり,尿路結石と動脈硬化の発病機序が疫学,病理病態学のいずれからも類似していることを推論した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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