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綜説
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尿路結石の晶質(無機物質)については成分や性状などよく知られている。一方マトリックス(有機物質)は微量しか含まれないことや,抽出や精製の困難さから,研究が遅れていた。本拙論でマトリックス成分にはオステオポンチン,カルプロテクチン,アルブミンといった物質が存在し,腎尿細管細胞およびその間隙で,蓚酸やカルシウムと結合し結石の核が形成されること,またその形成過程ではマクロファージが関与している可能牲を述べた。オステオポエチンは体内の臓器の石灰化において重要であり,尿路結石と動脈硬化の発病機序が疫学,病理病態学のいずれからも類似していることを推論した。
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