文献詳細
手術手技 泌尿器科医に役立つ他科領域の手術・2
文献概要
人工肛門(消化管ストーマ)造設術は標準術式がほぼ確立していて,手技自体も決して難しいものとは言えない手術であるが,一歩進んで手術後の患者のQOLを低下させることのないようなストーマ造設を行うことは簡単ではない。泌尿器科手術中に生じたある状況下で緊急避難的に行われるストーマ造設では,まず安全確実な手術をすることが余儀なくされるが,待機手術で行われるストーマ造設では,①最適の位置に,②最適的形状の,③合併症のないストーマ造設を行うことが重要であり,このことを十分配慮しないと患者は悲惨な生活を強いられることになる。このことは尿路ストーマでの状況と全く同じであり,泌尿器科医には十分理解できるはずである。
手術手技上の合併症防止対策としてもっとも強調されるのは,①経直腹筋的造設,②一時的開口・粘膜翻転法の2点であるが,同時に術前のストーマ位置決めと適切な術後ストーマ管理の重要性が強調される。すなわち前者はQOLの向上という立場から,後者はストーマ手術創管理という立場から重要なのであり,換言すればストーマ管理を無視した立場でのストーマ造設術は存在しない。
手術手技上の合併症防止対策としてもっとも強調されるのは,①経直腹筋的造設,②一時的開口・粘膜翻転法の2点であるが,同時に術前のストーマ位置決めと適切な術後ストーマ管理の重要性が強調される。すなわち前者はQOLの向上という立場から,後者はストーマ手術創管理という立場から重要なのであり,換言すればストーマ管理を無視した立場でのストーマ造設術は存在しない。
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