文献詳細
増刊号特集 泌尿器科治療薬マニュアル—私の処方箋
進歩と新しい展開
文献概要
はじめに
移植された臓器の生着を左右する因子のひとつは組織適合性であり,他の大きな因子は免疫抑制剤であり,臓器移植の歴史は免疫抑制剤開発の歴史といっても過言ではない。
Cortisoneに免疫抑制効果があることが1950年Germuthらにより最初に示されて以来,幾多の動物実験が繰返された。また1959年には,Schwartzらが動物実験で6—mercaptoprine(6MP)に免疫抑制作用があることを見出した。1961年にはElionらが6MPのimidazole誘導体であるAzathioprine(AZP)を合成した。1963年MurrayらによりAZPとPrednisone(Pred)を併用することにより,臨床的に充分な免疫抑制剤効果が期待出来ると報告されて以来,AZPとPredは免疫抑制剤の二本柱となった。しかし両剤共にその効果と副作用により移植患者にとっては"両刃の剣"となっていた。
移植された臓器の生着を左右する因子のひとつは組織適合性であり,他の大きな因子は免疫抑制剤であり,臓器移植の歴史は免疫抑制剤開発の歴史といっても過言ではない。
Cortisoneに免疫抑制効果があることが1950年Germuthらにより最初に示されて以来,幾多の動物実験が繰返された。また1959年には,Schwartzらが動物実験で6—mercaptoprine(6MP)に免疫抑制作用があることを見出した。1961年にはElionらが6MPのimidazole誘導体であるAzathioprine(AZP)を合成した。1963年MurrayらによりAZPとPrednisone(Pred)を併用することにより,臨床的に充分な免疫抑制剤効果が期待出来ると報告されて以来,AZPとPredは免疫抑制剤の二本柱となった。しかし両剤共にその効果と副作用により移植患者にとっては"両刃の剣"となっていた。
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