文献詳細
Coffee Break
文献概要
腎癌例では妙な経過を取る場合がありますが,紹介するのもその1例でしょうか。45歳の男性で右の巨大な腎癌が肝へ直接浸潤し,門脈の処理が不可能なため腎摘とmass reductionをようやく行い,肺転移もあったため術後IFN—αを用いました。2か月でPRとなり計6か月治療をしました。ここまでは時に見られるケースですが,その後患者は時折外来に現われるだけとなり,治療終了後1年半の肺転移巣がさらに縮小しているのを見るまでは何の話も出ませんでした。その時に患者の口からIFNの治療の直前から薬用人参とサルノコシカケを購入,内服を続けていると聞かされました。腫瘍減衰曲線はきれいな二相性でなにやら漢方薬が作用しているようですが,いかんせん証明ができません。多剤BRM療法をやりたいのですが保険が許してくれません。漢方薬を買いなさいとも言えないのでどうしたものでしょうか。
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