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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻4号

1993年03月発行

Coffee Break

"腎疝痛"について

著者: 戸塚一彦

ページ範囲:P.203 - P.203

文献概要

 腸管などの管腔臓器が閉塞されると平滑筋の攣縮により間歇的に強い痛みが起こる。これが疝痛で,管腔臓器の伸展による持続的な痛みとは区別される。"腎疝痛"は腎盂尿管の蠕動亢進による疝痛と腎被膜の伸展による持続的な強い痛みから成るといわれてきた。しかし,"腎疝痛"が間歇的な痛みであることはむしろ例外的であり,また,鎮痙剤の投与もしばしば無効であることから,本来の疝痛とは異なる痛みであると考えられる。"腎疝痛"と呼ばれる持続的な激痛は通常4時間以内に自然に消退するが,これは尿管に嵌頓した結石の周囲を尿が流れ出す時期に一致しているのであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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