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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻5号

1993年04月発行

原著

表在性腎盂尿管癌の保存的手術療法

著者: 田代和也1 中條洋1 岩室紳也1 富田雅之2 大石幸彦2 町田豊平2

所属機関: 1神奈川県立厚木病院泌尿器科 2東京慈恵会医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.303 - P.306

文献概要

 表在性腎盂尿管癌の19例に腎保存摘出術を施行した。対象は単腎が1例,両側性病変が2例,腎機能低下症例が2例,全身状態不良例が2例,術前検査で高分化,表在性腫瘍が考えられたもの11例であった。手術法は部分切除術が14例,内視鏡切除術が5例に施行された。術後の生存率は1年91.1%,3年87.4%,5年87.4%であった。術後の同側上部尿路内再発は4例(21.1%)に認められ,これらはすべて腎尿管全摘術を施行した。同側再発の危険因子としては多発,茎のないものが考えられた。腎盂尿管癌に対する保存的手術では単発で,長径が1cm以下で,有茎性のものが適応となると考えられた。また,術前の内視鏡検査が不可欠なものと思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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