文献詳細
画像診断
急性局所性細菌性腎炎の経時的超音波像
著者: 水関清1 後藤悟志2 中村泰子2 小林仁史2 近藤俊文3 万波誠4
所属機関: 1宇和島市国民健康保険九島診療所 2市立宇和島病院小児科 3市立宇和島病院内科 4市立宇和島病院泌尿器科
ページ範囲:P.433 - P.435
文献概要
主訴 不明熱の精査。
既往・家族歴 母親が聾である以外特記すべきことなし。
現病歴 1992年5月5日,発熱のため近医受診し,感冒の診断のもとに抗生剤投与を受けたが,発熱は持続し徐々に増強するため,同12日夜間,当院を救急受診した。
当院初診時現症 身長161.2cm,体重52.9kg。体温38.9℃,脈拍96/分・整,血圧128/70mmHg。頻脈以外心肺に著変なし。腹部は軟で,肝を1横指,脾を2横指それぞれ触知した。両側肋横角部に叩打痛を認めず。
検査所見 検血で核の左方移動を伴う白血球増多,血清学的にC反応性蛋白高値を認めたが,肝・腎機能に異常なく,自己抗体も陰性であった。検尿にも異常なく,尿培養,血液培養はともに陰性であった。
臨床経過 不明熱の原因検索の一環として腹部超音波検査を施行したところ,左腎に境界不明瞭な腫瘤像を認めたため,急性局所性細菌性腎炎を疑い,抗生剤治療を開始した。治療にともなう腫瘤像の変化を図1〜3に示す。
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