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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻6号

1993年05月発行

文献概要

小さな工夫

デュオアクティブ®ドレッシングによる尿道下裂術後の創部固定法

著者: 杉多良文1 谷風三郎1

所属機関: 1兵庫県立こども病院小児泌尿器科

ページ範囲:P.439 - P.439

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 筆者らは尿道下裂術後の創部の固定法として綿花を緩衝とした圧迫包帯法1)を行っていたが,最近はMitchell2)が報告したデュオアクティブ®ドレッシング(10×10cm)による固定法を行い十分に満足のいく結果をえたので紹介する。デュオアクティブ®は熱傷や皮膚潰瘍に用いられる創傷被覆材で防水性の外層と,疎水性ポリマーおよび親水性コロイド粒子からなる皮膚粘着層の2層からなり,この皮膚粘着層でゼリー状の湿潤したゲルが形成され創部の組織再生を促進し,新生組織の保護に適した湿潤環境をつくるとされている。
 使用方法は簡便で,尿道下裂術後創部を生理食塩水を含んだガーゼで拭いた後,陰茎の大きさに応じてデュオアクティブ®を短冊状に切り取り陰茎に巻き付け,余った部分を用いて,3点あるいは4点で陰茎が傾かないように固定する。圧迫による止血効果も良く,徐々にゲル状の湿潤環境が形成される。また外層が防水性のため,便などによる創部汚染の機会も少なく,カテーテル抜去後は入浴も可能である。術後1週間目で自然に剥がれることがなければそのまま一度退院した後,術後10日目に外来診察時除去する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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