文献詳細
日本泌尿器科臨床史・26
文献概要
精嚢
精嚢については,すでに本誌の46巻12号に述べたように,三谷笙洲の『解體發蒙』(1813)が「精室」と呼称したことを除けば,『解體新書』(1774)の訳語であった「精嚢」が,こんにちまでずっと用いられている。ところが現在でもときに学会で「精嚢腺」ということばに接することがある。精嚢はたんなる嚢状物ではなく,腺上皮を有する臓器であるから.そう言いたくなるのもわからないこともないが,日本解剖学会では精嚢腺を用語として採用したことはない。
精嚢については,すでに本誌の46巻12号に述べたように,三谷笙洲の『解體發蒙』(1813)が「精室」と呼称したことを除けば,『解體新書』(1774)の訳語であった「精嚢」が,こんにちまでずっと用いられている。ところが現在でもときに学会で「精嚢腺」ということばに接することがある。精嚢はたんなる嚢状物ではなく,腺上皮を有する臓器であるから.そう言いたくなるのもわからないこともないが,日本解剖学会では精嚢腺を用語として採用したことはない。
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