icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科47巻7号

1993年06月発行

交見室

Seeing is believing,他

著者: 谷風三郎1

所属機関: 1兵庫県立こども病院小児泌尿器科

ページ範囲:P.526 - P.528

文献概要

 古くから手術手技の習得には先輩方の手術を見ておぼえるという習慣があり,私も一般外科の研修医時代には時間の余裕があれば手術室に入り浸っていた記憶がある。しかし,最近,泌尿器科領域では観血的手術の頻度が少なくなったこともあり,若い先生方があまり手術見学に行かない傾向があるように聞いている。実際入れ替わり来ていただく研修医の先生方で手術の助手が十分にできない場合が時に見受けられる。そこでこの話をするとビデオテープで手術を見ていますとの答えが返ってくる。たしかに最近手術のビデオテープが容易に手に入るようになり,知識としての手術手技の習得が可能となっている。しかし,10分程度のビデオを見ただけで同じ手術ができる人はすでに相当に経験をつんだ人で,一般的には手術書を読むよりはよく理解できるという程度であろう。ビデオはまさに手術のエッセンスであり,手術中にしばしば遭遇する出血をいかに止血するかなどということは学び得ないし,知っていると便利なちょっとしたこつが画面には現れないのが普通だと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら