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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科48巻11号

1994年10月発行

原著

腹腔鏡下精索静脈瘤手術の22例

著者: 田代和也1 中條洋岩1 岩室紳也1 白井尚2 古田希2 池本庸2 大石幸彦2 町出豊平2

所属機関: 1神奈川県立厚木病院泌尿器科 2東京慈恵会医科大学泌尿器科

ページ範囲:P.850 - P.854

文献概要

 精索静脈瘤22例に対して腹腔鏡下に高位結紮術を施行した。対象の年齢は12〜41歳で,主訴は男子不妊が16例,陰嚢部痛が3例,陰嚢腫瘤が3例であった.患側は左のみが10例,両側が12例であった。いずれの症例も腹部手術の既往はなかった。麻酔はすべて全身麻酔を使用した。精巣静脈の結紮は内視鏡用結紮器を使用し,2例を除き全て動静脈を一括結紮した。手術時間は28〜120分,平均68分であった。副作用は陰嚢気腫,肩痛,陰嚢痛,創痛がそれぞれ1例であった。術後入院期間は平均5日間であった。不妊例14例中10例で精液所見の改善をみた。本術式は疼痛の減少,短い入院期間など従来の開放性手術に比べ優れており,特に両側例で最もよい適応と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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