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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科48巻13号

1994年12月発行

特集 尿路結石症の再発予防法

感染結石の予防

著者: 竹内秀雄1

所属機関: 1公立豊岡病院泌尿器科

ページ範囲:P.1015 - P.1020

文献概要

はじめに
 リン酸マグネシウムアンモニウム(MAP,struvite)およびリン酸カルシウム炭酸塩(car-bonate apatite)よりなる感染結石は古くより人類を苦しめてきたが,種々の抗菌剤や結石破砕法の発達した現在でもなお問題がある。感染結石は大きくなれば腎ではサンゴ状結石に,膀胱ではテニスボール大にもなる。頻度は尿路結石全体の約10%を占め1),上下比4:1と他の成分に比し下部尿路結石が増え,上部結石は50歳代にピークがあり,女子が男子より多い。下部結石は60〜70歳にピークがあり,男子に多い。腎の感染結石は多くの場合,腎盂腎炎による腎機能障害を伴っており,高度の時は腎摘出術を余儀なくされ,結石のみ取り出すときはしばしば取り残しがあり,また結石除去後も感染の持続,結石再発を繰り返し,ついには腎機能荒廃に至るためstone cancer2),malignant stone3)と呼ばれている。
 ここでは感染結石の発生増大,再発予防について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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