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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科48巻2号

1994年02月発行

文献概要

手術手技 泌尿器科医に役立つ他科領域の手術・14

骨盤内手術手技—婦人科腹式手術

著者: 永田一郎1

所属機関: 1防衛医科大学校 産科婦人科学講座

ページ範囲:P.109 - P.115

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 泌尿器科の医師に「婦人科領域の手術で是非知っておきたいことは?」と尋ねたところ次のように答えてくれた。①卵巣を扱うことはほとんどない。②膀胱全摘術の際,尿道と腟との間の剥離が困難で,この間を剥離しようとすると腟壁の一部も一緒に取れてきてしまうことがしばしばある。③子宮と腟の境界部付近の局所解剖がはっきりしない。どこが出血しやすい場所か,どこを目安に剥離すれば膀胱と子宮,腟がうまく剥離できるのか,また安全確実に子宮を摘出するこつは何か,などを知りたい。
 「子宮全摘術の際,子宮と尿管を安全に分離する手技は婦人科としては重要で難しく,最も関心の高いところだが?」というと,泌尿器ではその辺りは問題にしないという。その理由として,膀胱摘出の際には尿管は切断して尿路を変更してしまうし,その他の場合でその付近に接近するのは尿管結石摘出の際に尿管を切開する時くらいだ,とのことである。
 それゆえここでは,泌尿器科医がわかりにくいという上記の②と③についてのみ述べることにする。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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