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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科48巻4号

1994年03月発行

文献概要

増刊号特集 小児泌尿器科診療 小児泌尿器科の最前線

小児腎移植の現況

著者: 川村猛1 宍戸清一郎1

所属機関: 1東京都立清瀬小児病院泌尿器科

ページ範囲:P.36 - P.44

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はじめに
 なんらかの内科的・泌尿器科的疾患によって腎機能が荒廃して,未期腎不全に陥る小児は人口100万人に年間2〜3人といわれ1),その発生率は必ずしも高くはない。小児の末期腎不全の治療法のうち,予後の惨澹たる状態であった往時の透析治療も,持続腹膜灌流(CAPD)などの積極的導入により著しい進歩と実績をあげつつあるとはいえ,予後の観点と肉体的・精神的に成長過程にある小児にあって最も重要なquality of lifeへの治療のもたらす影響の観点から,小児腎移植がその最終治療法であることは依然として論を待たない。
 URSDS(United States Renal Data System)の1993年次報告2)を見ると,1989年導入された治療法別2年患者生存率は,生体・死体腎移植をうけた患者のそれが全般に透析治療を受けた患者のそれを凌駕しており,その傾向は若年児に著しい(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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