臨床泌尿器科48巻5号

1994年04月発行

症例

腎放線菌症の1例

著者： 飯塚啓二¹ 酒井善之¹ 小松洋文¹ 石亀廣樹²

所属機関： ¹厚生連佐久総合病院泌尿器科 ²厚生連佐久総合病院病理

ページ範囲：P.324 - P.327

文献概要

　52歳，男性。咳および痰を主訴として来院した。胸部単純撮影にて異常陰影を認め，また右腎に腫瘍陰影を認めたため，右腎腫瘍，肺転移として当科紹介，入院となった。諸検査の結果，右腎腫瘍を否定できず右腎摘除術を施行した。病理組織学的検査にて腎放線菌症と判明，抗生剤による化学療法を施行した。現在まで経過順調である。本症例は本邦第4例目である。