icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科48巻6号

1994年05月発行

原著

偶然発見された腎細胞癌の臨床的検討

著者: 平野大作1 岡田安弘1 山中弥太郎1 児玉雅仁1 平方仁1 川田望1 布施卓郎1 滝本至得1

所属機関: 1日本大学医学部付属駿河台病院泌尿器科

ページ範囲:P.407 - P.410

文献概要

 過去10年3か月間に当科で治療を行い,組織学的に診断しえた腎細胞癌72例を集計し,それらのうち偶発癌27例について臨床的検討を行った。偶発癌は1990年以降増加傾向を示した。偶発癌における発見の契機は人間ドックによるものが14例(52%)で最も多かった。検査法はエコー検査によるものが23例(85%)で最も多く,次いでCTが3例,IVPが1例であった。偶発癌は症候癌,および潜在癌に比べ平均腫瘍長径は小さく,有意に限局型が多く,5年生存率は91.7%と予後良好であった。より多くの偶発癌を発見することは腎細胞癌の予後の改善につながると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら