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小さな工夫
逆行性根治的前立腺全摘除術における膀胱前立腺切離法
著者: 頴川晋1 内田豊昭1
所属機関: 1北里大学泌尿器科
ページ範囲:P.528 - P.528
文献購入ページに移動前立腺を逆行性に直腸面より起こし,Denonvillier筋膜を横切開した後,精嚢,精管膨大部を露出する。両側精嚢の外側面が一部露出されるまで側茎を処理した後,精嚢,膀胱,前立腺の間に挟まれた結合織層を,強弯ケリーなどの鉗子を用いて対側に向かって穿通する(図1a,b)。この際,大きな抵抗はなく容易に鉗子を通すことができる。テープを把持し鉗子を固定した後,膀胱を切開する。尿管口を確認した後,鉗子で膀胱頸部を挙上しながら同部の切開を行い,前立腺と膀胱を切離する(図2)。このようにすると,精嚢,精管膨大部を傷つける心配がないので,安全,容易かつ迅速に切離を行うことができる。
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