文献詳細
特集 新しい自律神経機能検査と泌尿器科領域への応用
光ファイバーカテーテルを用いた血管内血液量の計測
著者: 朝比奈芳夫1 長尾伊知朗2 大井田史継2 小川研一2 飯塚昌彦2
所属機関: 1フクダ電子㈱ 2獨協医科大学第一内科
ページ範囲:P.573 - P.577
文献概要
いわゆる心不全に至った重症患者において,右心不全と左心不全の違いにより治療方法が相反する場合がある。また左右いずれかの心不全は速やかにかつ容易にもう一方の心不全を引き起こし,両心不全に陥りやすいといわれている。そのような場合は右心機能と左心機能の分離評価の上に,経時的変化を監視する必要がある。
前記二つの病態では結果的に全血管内血液量が体循環と肺循環との間で移動が生じている。すなわち左心不全では血液量が肺循環に向かってシフトし,また右心不全では体循環に向かってシフトする1)。
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