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手術手技 基本的な手術・9
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著者: 杉田篤生1
所属機関: 1産業医科大学泌尿器科
ページ範囲:P.38 - P.39
文献購入ページに移動膀胱腟瘻の成因は,産科的原因によるものと,婦人科的原因によるものに分けられ,従来より尿管腟瘻より発生率は少ないといわれていた。膀胱腟瘻にしても,また尿管腟瘻にしても成因のほとんどが医原性のものであるが,最近の産婦人科領域の治療法の進歩,発展のためか,膀胱腟瘻に関しては遭遇する機会が減ってきていると思う。しかし膀胱腟瘻症例に遭遇したならば,外科的手術の適応時期を決定しなければならない。原則として,手術適応の時期は,瘻孔発生後3〜6か月の期間をおいて,瘻孔周囲の浮腫と炎症性反応が消退してから行うようにしている。この待期期間をおくことは,患者の日常生活に支障をきたし,精神的苦痛をしいることになるので,患者ならびに家族から十分なインフォームド・コンセントを得る必要がある。このように待期することが治療の一環であることを,十分に説明し納得を得る必要がある。
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