文献詳細
原著
文献概要
尿失禁に罹患した平均年齢63歳の女性12名を,携帯型電気刺激装置を腟内に挿入して3か月間にわたり治療した。患者の日常生活動作および知能は正常であり。11名は腹圧性尿失禁に,1名は運動性切迫性尿失禁に罹患していた。12名中11名は睡眠中に平均7時間の電気刺激を行い,1名は1日2回,1回30分間刺激した。治療効果は前向きに評価した。尿失禁量は減少し,腟収縮圧は上昇したが,これら変化に統計的有意差はなかった。日常活動困窮度の6項目中2項目が有意に改善した。自覚的な有効率(原症状の>50%改善)は25%(3名)であった。電気刺激治療は尿失禁に罹患する高齢女性の理学療法として有用である。
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