文献詳細
綜説
文献概要
10年間の腹部超音波検診実質受診者173,336名から,肝胆膵腎癌など461例の悪性疾患が発見され,腎細胞癌は130例(発見率0.07%)を占めた。腫瘍径は,25mm以下の小腎癌が33%を占め,ほとんどの症例が無症状であり,血液検査や尿検査でも特記すべき異常は認めなかった。pTNM分類でもpT1・pT2が84%,pV0が80%を占め,リンパ節転移や遠隔転移を認めた症例は皆無であつた。高齢者の1例を除く129例(99.2%)に根治的賢摘除術が施行され,9年生存率は98.8%と極めて良好であった。また,腎細胞癌の超音波像の特徴についても述べた。
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