臨床泌尿器科49巻10号

1995年09月発行

症例

腎平滑筋肉腫の1例

著者： 玉木正義¹ 前田真一¹ 田代和弘² 仲野正博³ 坂義人³ 河田幸道³

所属機関： ¹トヨタ記念病院泌尿器科 ²トヨタ記念病院病理 ³岐阜大学医学部泌尿器科

ページ範囲：P.753 - P.755

文献概要

　43歳男性，体重減少，左側腹部違和感にて当院受診。CTにて左腎下極に石灰化を伴った境界明瞭な腫瘍を認め，腎動脈造影では被膜動脈より栄養される乏血管性の腫瘍であった。以上より左腎腫瘍，もしくは被膜腫瘍の診断にて根治的腎摘出術を施行した。病理組織学的には異型度の低い腎平滑筋肉腫であったため後療法は行わず，術後は経過良好で1年9か月経た現在，再発転移の所見を認めず外来経過観察中である。