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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻12号

1995年11月発行

特集 泌尿器科領域での救急医療—病態と治療

急性腹症

著者: 葛西猛1

所属機関: 1亀田総合病院 救命救急科

ページ範囲:P.929 - P.935

文献概要

はじめに
 急激な腹痛を主徴とし,迅速な診断と手術適応の有無の決定を必要とする疾患群を急性腹症(acute abdomen,abdominal emergency,surgi-cal emergency)と呼称している。本疾患群は1940年頃より,独立したentityとして取り扱われるようになったが,診断技術が以前に比較して格段に進歩してきている今日において急性腹症と呼称されるentityがはたして必要なのかどうかという疑念が起こっても不思議ではない。しかしながら,発症の初期においてはいかなる診断法を駆使しても確定診断が出来ないことが少なくないことや病態の緊急性が高いときには,確定診断をつけることよりも手術をするか否かの判断が重要となることなどを考えあわせるならば,急性腹症なる概念を直ちに捨て去ることはできない。
 この項では,腹痛を主徴として外来を受診する患者に対する一般的なアプローチの仕方,手術の適応からみた急性腹症の治療について解説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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