icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻12号

1995年11月発行

症例

Klinefelter症候群に合併した骨盤部性腺外胚細胞腫の1例

著者: 江本純1 平塚義治1 中村英樹2 柳宗賢3 石井龍2

所属機関: 1福岡大学泌尿器科学教室 2福岡大学筑紫病院泌尿器科 3田川市立病院泌尿器科

ページ範囲:P.967 - P.970

文献概要

 57歳,男性。1987年Klinefelter症候群に合併した前立腺癌と診断された。治療により一時軽快していたが,1991年局所再発を来した。骨転移はなく,前立腺癌の腫瘍マーカーはすべて正常範囲で,ヒト絨毛性ゴナドトロピンのみ上昇していた。再度生検を施行し,各種特殊染色を行ったところ前立腺性酸ホスファターゼ,前立腺特異抗原には染まらず,精上皮腫の組織マーカーとされている胎盤性アルカリホスファターゼに陽性を示した。Cis-platinを中心とした化学療法や放射線療法が著効を呈したことも加味し,総合的に判断した結果,骨盤内性腺外胚細胞腫(精上皮腫)とするのが妥当であるとの結論に到達した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら