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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻13号

1995年12月発行

原著

インディアナパウチの11例

著者: 滝花義男1 小松秀樹1 深澤瑞也1 内山秀行1 松田明1 田邉信明1 藪崎昇1 多胡紀一郎1 上野精1

所属機関: 1山梨医科大学泌尿器科学教室

ページ範囲:P.1017 - P.1021

文献概要

 膀胱全摘除後の尿路変向術として,回腸パッチ(ileal patch)法を用いたインディアナパウチ造設術を原法に若干の変更を加えて膀胱癌の11例に施行した。尿管とパウチの吻合は最初の4例は粘膜下トンネル法,後の7例はLe Duc-Camey法を用いた。盲腸瘻は11例中7例で造設しなかったが,これに起因する合併症はなかった。尿禁制は全例に保たれ,導尿困難の症例は1例も認めなかった。1回の導尿量は全例で300 ml以上であった。合併症として,一過性の酸血症1例,癒着性イレウス1例,ストマ周囲ヘルニア1例,および骨盤内膿瘍2例を認めた。尿管逆流及び狭窄は1例も認めなかった。インディアナパウチ造設術は尿禁制型の尿路変向術として有用な方法であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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