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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻4号

1995年03月発行

昨日の患者

ヒステリー性対麻痺

著者: 戸塚一彦

ページ範囲:P.147 - P.147

文献概要

 4年前のことですが,中学生の頃から車椅子で生活している20代の女性が,尿路変更を勧められて当院を受診しました。紹介状によれば,脊髄損傷,慢性関節リウマチの診断で半年前に尿道留置カテーテルの管理を依頼されたが,高度な肥満のため間歇的自己導尿は困難であり,頻回に腎盂腎炎を起こすので,尿路変更の適応があるのではないかとのことでした。
 この女性は,もちろん身障者手帳を交付されていますが,母親が死去してからは父親,妹とは付合いがなく,一人暮らしのためか尿路変更には積極的でした。回腸導管を造設しましたが,術後にてんかん発作が頻発したため神経学的な精査を依頼したところ,ヒステリー性対麻痺であることが判明しました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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