icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻4号

1995年03月発行

Coffee break

治療法に関するインフォームド

著者: 大島伸一

ページ範囲:P.156 - P.156

文献概要

 今時,インフォームド・コンセントって何だ,などと言おうものなら,白い目で見られることは確実であろう。今では,インフォームド・コンセントを得ないで医療を行うことなど出来ないような風潮である。ところで何をインフォームするのか。診断に至るまでの検査については,まあそれ程,どこでも違いはなかろう。病院によっては重装備の診断機器のあるなしによって診断に至るまでの検査内容や手順に違いがでてくるかもしれない。しかし,例外はあるにしても,許容範囲と考えてよかろう。診断については,どの泌尿器科医もそれ程違いはなさそうである。さて,治療である。ある疾患に対する治療はそれぞれの施設ではどのように行われているのだろうか。どの泌尿器科医に聞いても,そこそこ同じ答えが返ってくるのだろうか。膀胱炎のようなものから,前立腺肥大症,難しいものでは進行した膀胱癌や前立腺癌のようなものまで,だいたい同じような治療が,同じ疾患をもった患者になされていると考えて良いのだろうか。実は私は大いに疑問を持っている。どの様な疾患に対しても,その時代における最良の治療があるはずだ。技術や薬は常に進歩するからすでに確立されたかのようにみえた治療法が,さらに良いものに変わることがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら