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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻5号

1995年04月発行

特集 新しい抗生物質と感染症

術後感染予防:腎・尿路系手術

著者: 後藤俊弘1

所属機関: 1鹿児島大学医学部泌尿器科

ページ範囲:P.288 - P.292

文献概要

はじめに
 術後感染は手術の成否のみならず,患者生命をも左右しかねない重要な予後規制因子である。また,術後感染に伴う医療費の増大も無視することはできない。術後感染は手術後に発生したすべての感染症を意味し,その発症時期からみると特殊な例を除けばいずれも院内感染である。通常,手術操作に関連した組織や臓器の感染症(創傷感染)として発生することが多いが,侵襲の大きい手術を受けた患者や易感染宿主においては,全身的感染防御能の低下に加え,術中術後管理に用いられる胃管,気管内チューブ,血管や尿路への留置カテーテルが誘因となり,手術操作とは直接関連のない遠隔臓器の感染症(創外感染)が発生することも少なくない。限られた誌面でこれらすべての術後感染について述べることは困難である。ここでは,腎・尿路系の手術操作に関連した創傷感染(尿路感染症を含む)を主題に,その現状と予防対策について筆者らの検討成績をまじえ,私見を述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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