icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻6号

1995年05月発行

文献概要

交見室

阪神淡路大震災で遭遇した1症例,他

著者: 小池宏1

所属機関: 1兵庫医科大学

ページ範囲:P.439 - P.441

文献購入ページに移動
 1995年1月17日未明,阪神淡路地区は大地震に見舞われた。人的・物的被害状況はすでに様々な報道機関によって報告されているが,本学施設も多大な被害を受け,自家発電で供給される電力は僅かで水・ガスの供給は停止した。余震がなお続く中で,入院中の患者の心理的不安は大きく,従来通りの診療が可能となるまで相当の日数が必要と推測された。当科には約50名が入院中であったが,術前で緊急性なく帰宅可能もしくは術後でも経過が良い患者はすぐに外泊または退院を許可した。腫瘍などで早急な外科的治療が望ましい患者や腎移植術後の患者は,引き続き診療が可能な施設に紹介することとした。しかし,紹介のための電話は通じにくく他施設との連絡は困難を極めた。
 このような大混乱の中で,地震の直後から多数の患者が次から次と被災地(西宮市)にある本学附属病院に搬送されてきて,救急部は混乱を極めた。同日夕,救急部から血尿患者の往診依頼を受けた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら