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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科49巻8号

1995年07月発行

文献概要

手術手技 基本的な手術・15

コメント・2

著者: 赤阪雄一郎1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学

ページ範囲:P.553 - P.553

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 筆者らの施設では尿道全摘を必要とする症例は主として回腸導管術を行い,患者との話し合いによってKockまたはIndiana pouch,場合によってMainz IIによる尿路変向を行っております。
 Kock pouchと本法の比較ではkock pouchは腸重積を2か所造ること,補強用のカフを含めて異物を使用することが挙げられる。筆者らもKock pouchで輸出脚の滑脱や,輸入脚不全からpouch切除+回腸導管を行ったことがあり,本法の手技が簡易であることは,大きな長所と考える。ただし本法は血流の比較的乏しい結腸を用いることに留意する必要があろう。結腸は明確な間膜を持たず,Toldtのfusion fasciaとなり後腹膜と一体化しており,この中を脈管系が流れている。したがってこの部の剥離操作は論文中で指適のある通り慎重に行う必要があり,特に静脈系の安易な結紮はうっ血から縫合不全になることがあり,注意が肝要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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