icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻10号

1996年09月発行

原著

前立腺全摘除術における陰茎背面静脈叢の切断後縫合法

著者: 五十嵐辰男1 田中方士1 鈴木規之1 浜野聡1 塩見興1 村上信乃1 松嵜理2

所属機関: 1旭中央病院泌尿器科 2千葉県がんセンター病理

ページ範囲:P.756 - P.758

文献概要

 前立腺全摘除術における陰茎背面静脈叢処理法について,切断後縫合法とバンチング法とをそれぞれ10例,12例に施行し,前立腺尖部の根治性と出血量,術後の尿失禁を比較した。バンチング法では4例に前立腺尖部断端に腫瘍細胞を認めたが,切断後縫合法ではこれを認めなかった。術中出血量は切断後縫合法843±249ml,バンチング法842±302mlで差はなかった。以上より切断後縫合法は前立腺尖部の取り残しのない摘出が可能であることが示唆され,出血の程度もバンチング法と遜色がないこと,および尿失禁の程度にも差がないことが判明した。前立腺全摘除術に際し,切断後縫合法は有用と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら