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前立腺膿瘍
著者: 作間俊治1 平野遙1
所属機関: 1新日本製鐵株式会社八幡製鐵所病院泌尿器科
ページ範囲:P.798 - P.799
文献購入ページに移動主訴 食思不振尿失禁。
既往歴 38歳より,糖尿病,インスリン療法中。1990年,多発性脳梗塞。
現病歴 1995年5月下旬より食思不振が強く救急にて来院,5月30日当院内科に入院した。糖尿,尿失禁,腹痛,右背部叩打痛,膿尿あり,泌尿器科に紹介された。
現症 直腸指診では,前立腺は鶏卵大,弾性軟で,左葉の隆起が著明であった。波動を触れず,圧痛はなかった。
検査結果 検尿:糖3+,潜血2+,白血球反応+。尿細菌培養では黄色ブドウ球菌が4×104/ml検出された。
血算:白血球15,600/mm3以外は異常なし。血液生化学:BUN 43.7 mg/dl,クレアチニン1.6mg/dl。血糖347 mg/dl, C反応性蛋白5+。前立腺特異抗原25.8ng/ml(基準値3以下),残尿220 ml。尿道造影では,前立腺部尿道の延長が認められた(図1)。
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