文献詳細
原著
文献概要
前立腺全摘除術を施行した前立腺癌患者16名に対してエリスロポエチンを併用して術前に800mlの自己血を貯血し,術中・術後に使用した。貯血によるヘモグロビン値の低下は平均1.3g/dlであり,エリスロポエチンを併用することによりヘモグロビン値の低下を防ぐことができた。2例で同種血輸血を必要としたが,14例(87.5%)では自己血輸血のみで術後のヘモグロビン値は10g/dl以上に保たれ,術後血圧も安定していた。前立腺全摘除術の多くは,同種血輸血を用いずに自己血輸血を行うことで安全に手術を施行することができると考えられた。
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