臨床泌尿器科50巻12号

1996年11月発行

症例

精細管内悪性胚細胞の1例

著者： 森川文雄¹ 砂川文彦² 高木應俊² 伊藤裕康³ 池内隆夫⁴ 田中卓二⁵

所属機関： ¹慈朋会澤田病院泌尿器科 ²慈朋会澤田病院外科 ³慈朋会澤田病院内科 ⁴昭和大学藤が丘病院泌尿器科 ⁵岐阜大学医学部第1病理学教室

ページ範囲：P.971 - P.973

文献概要

　症例は16歳，男性。主訴は無痛性右精巣腫大。右精巣腫瘍の診断にて高位精巣摘出術を施行したが，病理組織診断は精細管内悪性胚細胞で他に精巣胚腫瘍を認めなかった。精査にてStage 1と診断し，現在経過観察している。本症例は，精細管内悪性胚細胞で他に精巣胚腫瘍を伴わないケースであり，調べえた限りにおいては本邦3例目に相当する。