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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻2号

1996年02月発行

原著

無精子症患者に対する顕微授精施行時の精子回収法

著者: 荻原雅彦1 鈴木孝行1 伊東学1 松岡久光1 白岩康夫1 矢沢浩之2 片寄治男2 柳田薫2 星和彦2

所属機関: 1福島県立医科大学泌尿器科学教室 2福島県立医科大学泌尿器産婦人科学教室

ページ範囲:P.117 - P.120

文献概要

 Johnsenの精巣生検スコアにて7以上を示す5名の無精子症患者に対する,卵細胞質内精子注入法(ICSI)施行時の精子回収法を検討した。うち3名については精巣上体内精子を,2名については精巣内精子を採取しICSIに供した。前者における精子の回収は,23ゲージ翼状針を盲目的に直接精巣上体に穿刺し,内容液を吸引して行い,後者においては精巣生検と同様にして施行し10〜30mgの組織を採取した。全例において20個以上の精子が回収され,結局9治療周期中8周期(88.9%)で受精が確認された。これらの精子回収法は簡便かつ容易であり,また繰り返し施行できることから,無精子症患者に対するICSI施行時に有用であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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