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文献詳細

雑誌文献

臨床泌尿器科50巻3号

1996年03月発行

文献概要

原著

嚢胞合併腎細胞癌の検討

著者: 大東貴志1 村井勝1 馬場志郎1 田崎寛1 出口修宏2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部泌尿器科 2埼玉医科大学腎蔵病センター

ページ範囲:P.211 - P.214

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 当施設で手術を行った腎細胞癌263例のうち,腫瘍と嚢胞が接して合併した6例について検討を加えた。術前検査として,CT,超音波,血管造影および1例を除いてMRI検査を行ったが,これらを組み合わせることにより6例中4例で術前診断が可能で,1例は確定診断のために生検を要した。嚢胞合併腎癌のうち,嚢胞壁にシート状に腫瘍が存在するものは診断が困難な傾向がみられた。6例すべてが組織学的進展度はpT2以下であり,組織学的異型度はgrade 2以下であった。術後観察期間内に再発転移をきたした症例はなかった。以上より,嚢胞合併腎癌の診断には画像検査を組み合わせた総合的な判断が必要だが,その転帰は良好と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1332

印刷版ISSN:0385-2393

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